癌患者さんの診療をしている時に、よく遭遇する症状に眠れないというのがある。癌の診断前から年齢と共に眠りが浅くなったという人もいれば、持病もしくは癌と診断されて、うつ病や不安神経症などがありで不眠であるという人。化学療法の副作用や癌性疼痛のコントロールが悪く不眠であるという人。この訴えを聞くと、できる限り原因を探り、必要に応じて精神腫瘍科チームに紹介したり、不眠の原因となる副作用や疼痛のコントロールのために薬の処方及び適切な服薬指導をしたり。必要に応じて、睡眠薬/抗不安薬や抗うつ薬(i.e Remeron – 睡眠+食欲増進)などの処方をして自分なりに、不眠の訴えを傾聴してきたつもりだったが。。。
今回、睡眠の大切さを出産そして育児をしてみて痛感した。元々、私はおやすみ3秒と、さっきまで喋っていたのに、次の瞬間いびきを書いて寝ているので、旅行に行った友人達に驚かれるほど寝付きが良い。看護師で夜勤をしたいた時には、夜勤中の仮眠もむしろたまに寝過ごすレベルで熟睡していた。というわけで、あまり慢性の睡眠不足だった記憶が今まで41年の人生でないことに気づいた。
11月の下旬に出産をし、今ちょうど5週間が過ぎたところであるが。昨夜、出産後5週間ぶりに6時間一度も起きずに寝ることができた。すごい爽快感そして、体力と頭の回転が全く違う。頭のワイヤーがやっと全部再接続されたように感じる。今日はとても生産的で、沢山の細々とした雑務を完了することができ、今産後初めてブログをかく心の余裕まであり。
自分の睡眠状況を振り返ってみると、産後1週間は1−2時間ごとの授乳+搾乳のポンプを使用していたので、ほとんど眠れず(1日の睡眠がおそらく1時間x3−4でトータル3−4時間)。この頃は朝起きると倦怠感及び感情が不安定(ちょっとしたことでイライラしてしまう)だった。恐らく産後ホルモンの変動や自分自身も回復しておらず、出産後の痛みなどがあり授乳と簡単な家事しかできず。
2週目から、搾乳が十分にできるようになり、夜間の授乳1、2度を夫やお手伝いの人(ナイトデューラ)にお願いして、3時間継続して眠れるようになり、少し復活した。この時点で大分体のだるさや、イライラが少し緩和。日中に何かしようと計画するも、なかなか集中できず何もできず。
3-4週目ごろは授乳間隔も3時間ごとになり、うまくいけば4時間継続して眠れる。自分自身の体調も回復しているということで、日中に何かする活力がある。
昨日1週間遅れの1ヶ月小児科受診をして、体重順調に増えてきており大きくなっているので(退院時より+ 1.3kg)、赤ちゃんは4−5時間寝てもいいはずらしい。ということで、授乳間隔をもう少し開けても良いのではと助言をされたこともあり、肩の荷が降りて、いつも朝の3-4時の搾乳を寝過ごし爆睡したのだが。
まとまりがないけども、臨床に戻った際には、患者さんの抱える不眠の訴えに今まで以上に真摯に受け止めて、解決策を考えたいと痛感した朝でした。